
音楽の記憶
パリの友人から手紙が届く。
一時帰国して、9月にコンサートをするという内容で、久しぶりに会える楽しみができてうれしいなぁ。
「どんな曲を演奏するのかな?」
と案内を読むと3つの楽曲の名前。お恥ずかしながらクラシックについての知識がほとんどない僕は、友人の演奏を楽しむために、この3つの曲を、あらかじめ予習しておこうと思いついたのです。
W.A.Mozart ディベルティメント K.V.563
iTunesにはないようなので、グーグルで調べると出てくる。便利な時代だなぁ。
クリックして始まった調べは、すでに知っているものだった。それは、昨年のパリで、友人のアパルトマンに居候していたときに、友人が部屋でなんども練習していた曲でした。
ある日は、パリの散歩へ出かける前その日の予定を計画しているとき、ある日はどこへも行きたくなくて、部屋でだらだら寝転び、天井を見上げているとき、あるときは、散策を終え、アパルトマンへもどると、中庭に面した窓から聞こえてきた調べ。
一年ぶりに、その曲を聞いた瞬間に、部屋の天井、窓の外の光、部屋に満ちていた料理の香り、ドアの外の階段を上るだれかの足跡、ティブー(猫)の鳴き声、オリーブの味、コインランドリーの妖精と過ごした時間、パリの夕暮れ…。
ものすごい量の記憶が一気に蘇ってきて、溺れそうなくらい。
音楽のもたらす力のすごさを実感した瞬間でした。
それにしても、ああ、なんて美しい時間だっただろう。本当にありがとう。
ちなみに、友人のコンサートは、9月9日 19時より 杉並公会堂(お問い合わせ03−3220−0401) にて行われます。
ご興味があるかたはぜひ!
・TRIO Effler (トリオ・エフレール)来日コンサート
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